このあいだ、世界標準の右側通行に逆らって、日本が左側通行って話をしたのを覚えてるかい?
日本のココロってのは素晴らしい文化だ。でもな、日本人だけに伝わる感覚でいきてちゃあ、
世界が狭っちくなっちゃうぜ? そんなアンタを俺は見たくないねぇ…
ちょっと、感傷的になっちまったな、そういえば…
湿っぽい感覚「しっとり」って単語、知ってるよな?コイツをさ、たとえば英語で表現できるかい?「moist」かな?それだとなんかジメジメって伝わっちゃいそうだが?
ぼーっと生きてちゃあ、イケナイぜ
「しっとり」ってのはな、
日本人独特の感覚。”二段階の摩擦力”
だということが、令和の時代になって発見されたんだぜ。
実は「しっとり」という感覚は、昔から日本人独特のものと言われており、最近までは研究もされていませんでした。辞書で調べても「適度に水分を含み、潤いのあるさま」と書かれており、昨今私たちの身の回りにある高級ティッシュ(鼻セ〇ブ)や、しっとりした肌感を演出するファンデーションなど、水分を含んでいないにもかかわらず「しっとり」を感じさせるものが説明できない時代が続きました。この「しっとり」の正体が判明したのが、令和元年(2018)、つい最近のことでした。まず触った瞬間に、急激な摩擦力の高まりと湿り気である「ベタッ」を感じ、その後一気に摩擦力が低下した「スルーッ」を感じることが、「しっとり」であると定義されたのでした。
だから「”しっとり”ってなに?」と聞かれたら、
あんたの心のムーヴメントさ
が模範回答だな。
もし海外の方に「What is ” Shitto-Ri ”?」と聞かれたら、
“Shitto-Ri” is a Japanese onomatopoeic word that describes a unique tactile sensation combining mild moisture and a smooth, gentle texture. It can be explained as follows:
Initial contact: When you first touch a “Shitto-Ri” surface, you might feel a slight stickiness or adhesion. This is due to the presence of moisture and initial friction.
Subsequent movement: As you continue to touch or move your hand across the surface, the friction quickly decreases, giving a smooth gliding sensation.
Overall feeling: The combination of these sensations creates the “Shitto-Ri” effect, which is characterized by:
A light, pleasant moisture that’s evenly distributed
A soft, smooth texture that’s neither too wet nor too dry
A calm, settled, and refined quality
と答えるんだぜ。
なに?長文すぎるだって? がんばって説明するんだ。
どんなに流ちょうな「I Don’t Know」よりも、つたなくとも気持ちを伝えようとしてくれた君の努力に敬意を表する。
by 昔、駅前で道を聞いてきた外国人女性
伝えることを諦めたら、「しっとり」の謎は未だJapanese Mysterious Senseのままだったかもしれない。
日本人として生まれた、この感覚を、幸せを、矜持を、噛みしめていこうじゃあないか。
こんな「しっとり」した感覚、これはまた上の説明じゃあ理解してもらえないな。
アンタなら、どう表現するかい?